長時間のマッサージを受けて揉み返しで痛くて動けなくなった、筋肉痛みたいな痛みが出現した経験はないでしょうか?
*「揉み返し」とは、マッサージや整体などの施術後に、筋肉の炎症や損傷によって現れる痛みや不快な症状のことです。
私は、初診の方に問診を取る際、整体やマッサージを受けたことがあるかを聞きますが、よく受けている方でしたら問題ないのですが、受けたことがない、久しぶりだという方は、治療後に痛みが出る可能性がありますので注意をしています。
治療をすると運動をしたのと同じように体が反応することがありますので、筋トレしているのと同じに捉えてもらってもいいでしょう。
初心者は筋トレをすれば必ず筋肉痛が起こりますよね。
普段から筋トレをしている方は、いつも通りの筋トレをしても筋肉痛にはなりませんが、更に負荷をかけた時や違う種目の筋トレをしたときに筋肉が起こります。
治療が上手な先生の整体やマッサージを初めて受けた方でも筋肉痛のようになることがあります。
これは、好転反応の方が多いと思います。
「好転反応」は、施術後に身体が本来の状態に戻る過程で一時的に現れる不調であり、揉み返しとは異なります。好転反応は、施術を受けた後に身体が正常に戻るために起こるもので、症状は数日で落ち着きます。一方、揉み返しは、筋肉の損傷が原因で、症状が3日以上続く場合が多いです)
経験の浅い治療家や強揉みが好きな治療家ほど、手数が多く、強く揉んでしまいます。
治療されているときは、気持ちがいいかもしれませんが、後から体が重だるくなるものです。
良い治療家ほど、手数が少なく、効果的なところだけに刺激を入れていきますので、体が軽くなってスッキリします。
上記の写真を見てください。
これは、アジを開いたものです。
上の2枚は、初めてアジの開きに挑戦した人のもの。
下の1枚は、私が開いたものです。
初心者は、アジを開くときに何度も何度も包丁を入れるので、アジを開いたときに肉がガタガタになってしまいます。
わたしは、1、2、3と3回だけ包丁を入れてアジを開きます。
その方がアジの肉片が傷つかずにキレイに捌くことができるからです。
これは、治療と同じです。
手数が多い治療は、上の2枚のアジのようなイメージ
手数が少ない治療は、下の1枚のアジのようなイメージ
沢山揉んでくれないと満足感を得られないという方も中にはいますが、体の内側は、傷ついていることを覚えておくといいと思います。
これは、スポーツをする上でも大切なことで、競技力を高めるためにしているマッサージがかえって、パフォーマンスを下げていることがあります。
プロスポーツ選手でも長時間筋肉をほぐすようにマッサージをしている場面をみますが、これは競技力を下げていることに早く気付くべきです。
長時間の静的ストレッチよりも短時間の動的ストレッチの方がパフォーマンスを上げるには良いのと同じです。
短時間で効果的なポイントだけに刺激を入れれば、更にパフォーマンスを上げることができるので、特に試合前は、長時間で強刺激のマッサージはやめておきましょう。
試合前は、関節調整を主に短時間で弱刺激をお勧めします。
腰痛肩こり・スポーツの競技力向上に悩んでいる方は、ご相談ください。
記事の筆者:花谷接骨院 院長 花谷貴之
- ← 前の記事へ