首を痛めた方に決まって聞かれることは、「先生、枕の高さがあってないのかな~」です。
私は、首を痛めているときは、体の歪みを診てからお話しますが、ほとんどの場合、今の枕の高さよりも高くしてくださいとお話をしています。
首を寝違えた、腕がしびれる、頭痛などが改善しないのは、ほとんどの場合、枕が低い状態で寝ているからです。
通常の人は、寝ている間にごろごろと寝返りをうちます。仰向けと横向きがほとんどでしょう。
例えば、右向きで横向きに寝た時に枕が低かったら、肩の高さがあるので頭が下側に落ちてしまいます。
そのことで、左首は伸ばされ、ずっと緊張状態にあるのです。
その状態を長く続けていたら首も痛くなりますよね。
逆に枕が高ければ、右向きで横向きに寝ていたら頭の位置は平行か、上側にあるので左首に緊張は起こりません。
寝ているときに首に緊張があるかないかでは首の負担が違います。
さらに枕が低いと肩関節が前方に押し出されて、巻き肩になってしまいます。
また猫背姿勢の方が低い枕で仰向けに寝ていたらどうでしょうか?
首が後屈状態になり、首の神経を圧迫する可能性があります。
腕のしびれが出ている方には、特に枕を高くして寝ないと安眠できません。
その場で真上を向いてずっと後屈してみるといいです。
私は、30秒もしないうちに首が痛くなります。
それを寝ている間は、もっと長い時間やっているはずです。
だから低い枕が逆に首に負担をかけているのです。
(首の後ろ側に横線が出来ている方は、日ごろから猫背になっているので枕は高く設定しましょう)
高い枕を勧めると首の前側にしわができるからとおっしゃる方もいましたが、しびれ症状が出ている間ぐらいやってくださいと伝えています。治ったらまた元に戻せばいいのだから、まずは、痛みを取ることが先決です。
仰向けで首の治療をする際に頭を持ち上げるのですが、〇〇さんは、枕をこの高さになるようにしてくださいねとお伝えしています。
ほとんどの方が、「こんなに高いの」って驚かれますが、この状態で力を抜いてくださいというと、ほとんどの方が楽だといいます。
今の枕でいいので、バスタオルを枕の下に入れて高さ調節をしてくださいと伝えています。
実際に枕の高さを教えてほしい方は、整体治療(全身矯正治療)をしたときにお伝えします。
この方は、首の後ろ側に横線が出来て、首が右に傾いていますが、これは、左腕にしびれが発生しているので、首の圧迫を逃れようと頭を右に傾けています。
猫背で首に圧迫をかけすぎた結果、腕がしびれました。
現在、この方の腕のしびれは、枕を高くしたことと、整体治療をした甲斐があり解消しています。
記事の筆者:花谷接骨院 院長 花谷貴之
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