日本人は、ひざの痛みで悩んでいる人が多く、治療が必要な人は800万人とも言われています。
ひざは、太ももの骨(大腿骨)、すねの骨(脛骨)からなる関節(大腿脛骨関節)と、お皿の骨(膝蓋骨)からなる大腿膝蓋関節で構成されています。
ひざ痛の原因として最も多いのが、変形性膝関節です。
これは、加齢によって関節軟骨が徐々に減っていくものです。
中高年から現れるひざ痛のほとんどは、変形性膝関節症です。
この変形性膝関節症は、変形が生じる部位によって、4つのタイプに分かれます。
- 内側型(ひざの内側)
- 外側型(ひざの外側)
- 大腿膝蓋型(お皿の部分)
- 全型
日本人の変形性膝関節症のほとんどが、内側型です。
これは、日本人はO脚が多いからと言われていますが、当院に来院するひざ痛患者さんの8割はこの内側型です。
O脚になるとひざの関節が歪んでひざの内側に体重がかかり、ひざの内側の軟骨が急激にすり減ります。
軟骨がすり減る原因としては、加齢による軟骨の変化と、軟骨にかかる力学的な負荷です。
軟骨が減ることで、その削りかすが出現し、滑膜炎という炎症が起こり、ひざに痛みが出たり、水がたまったりします。
病院に行くと「年だから仕方ないね」と言われます。
また歩行ができないほどのひざ痛でない限り、筋力低下が原因だから運動しなさいと言われます。
運動しなさいと言われるものだから、ほとんどの方が、たくさん歩くことを選択します。
結果、さらに炎症が起きて、ひざが腫れてしまうのです。
病院に行ったけど治らないと言って、当院に来院する方のほとんどが自分にあった治療ができていません。
当院では、症状を診て判断しますが、まずは安静を指示しながら治療を進めていきます。
運動をした方がいい場合は、治療と並行して簡単な運動を指示しています。
治療は、マッサージだけではなく、ひざ関節の歪みを調整をすることが大切です。
この治療で曲がっていたひざも伸びるようになったと喜んでいる患者さんも多くいます。
当院での運動法は、ひざ周りの筋肉をつけさせるために初めからスクワットやウォーキングを勧めていません。
O脚が原因でひざの内側に痛みが出ている方がほとんどなので、O脚を治すために内転筋に筋肉をつける運動を勧めています。
内転筋に筋肉がつくとひざの内側にかかっていた力学的負荷が減少するのです。
また内転筋の運動であれば、ひざが腫れていても運動が継続可能になります。
私が考案した風船ボール整体(多くの健康雑誌に掲載)は、仰向けに寝てひざの角度が90度に曲がるようにひざを立て、両足をなるべく揃えます。
両ひざの間に風船を挟み、風船を軽く押しつぶすつもりで両足に力を入れ、2、3秒ほどその状態を保ってから力を抜きます。これを繰り返し5回~10回行うだけです。早い人では行った直後から歩き方が変わります。続けることで、ひざ痛が取れて、楽に歩けるようになっていくでしょう。
風船つぶし整体 https://hanatani-children.com/crush/
風船だと割れるのが怖いという方は、
風船ボール整体(新星出版社)
ごろ寝ゴールデンボール(芸文社)を購入しています。(その他の運動や説明が書いてあります)
また、運動は面倒だし、どうしても安静にできないという方は、私が考案したゴムバンド整体(多くの健康雑誌に掲載)をお勧めしています。
足首にゴムを巻いて、日常生活を過ごすだけです。
100円ショップで売っているズボンのゴムを使います。
幅が2.5cm~3cmのゴムを選び、はさみで17cmの長さに切ります。
両端を糸で縫いつけ、これを2本作ります。
縫い付けたつけたところが地面に当たらないようにして、足首に巻きます。
ゴムバンドは、基本的に、痛みのある方の足首に巻きます。
右ひざが痛むなら、右足首に巻いて下さい。
あとは、その状態で日常生活を過ごすだけです。
これも先ほど言ったように、ひざ関節の力学的負荷を減らすためです。
この状態で、マラソンを完走できた方もいるぐらいです。
自分でゴムを作るのが面倒な方は、ゴムバンド整体を商品化したバンテージ整体を購入するといいでしょう。
バンテージ整体(ゴムバンド整体)https://hanatani-children.com/vantage/
その他、スポーツで痛めたひざ痛なども得意なのでご相談ください。
花谷接骨院 https://hanatani-children.com/
記事の筆者:花谷接骨院 院長 花谷貴之